アットホーム 大事ですか?

その他

「アットホームな会社」っていいですね。
私も若いころは惹かれましたね。
「好きな時に行って、好きな仕事して、好きな時間に帰る」
「怖い上司もいない、突き上げる部下もいない、人間関係良好」
でも、「ほんとに大事ですか?」という話です。

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要チェックです

チェックしてみてください。
「収入はそこそこだけど、居心地いいし、まあいっか」になってないですか?
高確率で当てはまる、と思います。
このような雰囲気の会社は「組織の体裁」が崩れかけています。
社員の「ビジネスマンとしての力」が失われつつあります。当然、組織の稼ぐ力、革新力、が失われつつあります。

「好きな時に行って、好きな仕事して、好きな時間に帰る」
ゴールに未達ではないですか?そもそも、そのゴールは組織のゴールとして正しいものでしょうか?そのゴール達成によって「利益」が出ているのでしょうか?
「利益」が出ていて、「報酬に反映されている」のであれば、よいでしょう。しかし、現実はそうでない方が多いはずです。

「怖い上司がいない」
ビジネスマンとして成長できているでしょうか?
他で通用する人材になりえているでしょうか?

「突き上げる部下がいない」
仕事の革新力が失われていないでしょうか?
会議で意見が出なくなっているのではないでしょうか?

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「アットホーム」は目的ではない

「アットホーム」が目的と化してしまってはいけません。
あくまで目的は「利益を出すこと」です。

「利益を出す」手段として、「アットホーム」が要求されることもあるかもしれません。
厳しい目標を達成するためには、機械的な指示よりも人情が必要とされるかもしれません。
人財育成のためには、相手のモチベーションを高めることが必要とされるでしょう。
お客様を呼び込むために「笑顔」で、「アットホームな雰囲気」が必要な時があるでしょう。
「アットホーム」を手段として使うこともあるでしょう。

しかし、です。
目的と手段の優先順位を誤ると、「アットホーム」は「ぬるま湯」と化します。

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「育成」を軸として考える

中小企業に限らず、日本の多くの職場の本質は「メンバーシップ型」です。「ジョブ型」ではなく。
先輩が後輩を、親方が弟子を、育てて世代交代していくことが基本です。
この軸を基本として考えなければなりません。
「アットホーム」の本質は、徒弟制度をうまく回転させていく、ということなのです。
決して、「好きなように仕事していい」「上司が怒らない」ということではありません。
そうであれば、上司が「部下の育成」という役割を放棄しており、「成長しない部下」が量産されています。

「仕事のできない部下を上司が育てる」ことがメンバーシップ型では核となります。
その中に、人情、相手のモチベーションを高める、信頼関係を高める、といった「アットホーム」さが要求されるのです。

「アットホーム」がスローガンである組織では、「育成方針がない」「放任状態」の組織が驚くほど多いのです。そして、「志」のある若手がやめていく、というスパイラルを生み出します。

本質に戻り、「育成できる組織体制」を作ってみませんか。