なぜ辞める? 転職、離職が多い

その他

辞めていく人。

それぞれの事情があるとして、ざっと以下を挙げてみます。
・報酬が低い
・会社の成長プランが見えない
・帰属意識が低い
・別の仕事に興味がわいた

他にも「人間関係」、「休日の取りにくさ」などがありますが、いったん、今回考察したいことに絞ります。

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辞めていく理由

報酬が低い。
当たり前ですね。
報酬がよければなかなかやめませんもの。
報酬アップを目指して転職ということはよくあります。
心情としては引き止めたい人材には納得できる額を用意してあげたいですが、現実論、組織体制の公平性の観点から、突然の引き上げは難しいところはありますね。報酬体系の見直しが現場の体制にそぐわない、却って不公平感をあおる、というケースもあります。

そこで、考えたいのは以下です。「将来に見込みがある」と考えられる場合、人は辞めないものです。そこで頑張りたい」「頑張ればよいことが起こる」「自分が成長できる」と感じられる環境を提供すること。
それを困難にしていることが、次の課題です。
会社の成長計画が見えない。
報酬があがらない原因の一つでもあります。
会社、上司に成長する意識や成長施策が見えない。ゆでガエル思考。
このような雰囲気を感じると、「学習志向」の高い「思い」のある人はやめていきます。
「アットホームな雰囲気」を売りにする会社で離職率が高い、というのは、このケースが多いです
「思い」のある人の人生プランと一致しないからです。
会社、上司、モデルケース、そこに惹かれるものがなければ、人は辞めます。

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成長計画を作る

「成長計画」を作ればよいのです。
「キャリアアップのモデルプラン」、「報酬体系の整備」、「会社の目指す姿」、「具体的な改善策」これらを作り、示すことで、人は安心し、目的を見出すことができます。
同業他社と比較して、報酬が低い場合は、より付加価値の高いサービス提供に戦略転換していく、ということが考えられます。
しかし、出来ていない企業は多くあります。

例えばIT系では、事業の柱として、派遣業態になる会社が多くあります。
このような「下請け」というポジションでは、能力のある人ほど「ここじゃない感」を抱きます。
本来、IT系は高付加価値を提供できる業態なのです。自分たちが「大したことがない」と考えるものでも、実は自社ブランドとして育つ可能性をもっているものはあるはずです。

一例として、RPAなどは、技術者であれば、「大した技術ではない」と考えるところがあります。AI技術者は現場では少ないですが、RPAを習得できる技術者は数多いです。しかし、ご存じの通り、AIと並んでRPAでの工程効率化は大きく注目されています。

他にも、「テスト」のような「下流工程」というところも、自動化、省力化、ロボット化を磨き上げることでビジネスになる可能性を持っています。どの大手も、ソフトウェアの拡大に伴い、「テスト」分野に大なり小なり不安要素をかかえています。大手はその人材層からしても品質設計を上流側にシフトする流れですが、「下流」側にチャンスがあると考えることもできます。

強みや市場を分析し、どうリソース転換していくか、を真剣に考えるのが経営層、幹部の役割です。
現状変化にも多少のデメリットが生まれます。それでも「前に進める」という覚悟を経営層が持ち、幹部、現場のキーマンに貫徹させていく必要があります。

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帰属意識、一体感の問題

次の課題です。
帰属意識が低い
IT産業に多いですが、「客先に常駐」というパタンがあります。
スキル的にも人に仕事がついてまわることが多く、なかなか人のローテーションが回らない体制を作りがちです。
また、このような「客先に常駐」を好む人材がいる、というのも事実です。上司の目が届かない、気楽な一面もあるからです。そういう人材は「お山の大将」と化し、育ち盛りの20代~30代前半にとって、あまりよい職場環境でもありません。
年末年始も客先にあわせる日々が続きます。
本社組が楽しく研修にいっている中、そのような研修にお呼びもかかりません。
ある日、その社員は常駐先で気づいてしまいます。
「会社に行ったことほとんどない」「上司と話したことほとんどない」
会社からねぎらいの言葉や、感謝されたこともありません。
そして転職です。
「常駐先での様子をケアする」「1年程度でローテーションする」「戻ったら好きな仕事を選択できる」このようなことを実施しないと、帰属意識は生まれません。

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定着させることができる

「成長戦略」や「帰属意識」に力をいれれば、自然と「人とのコミュニケーション」といったところは成熟度が増すことになります。何より、現場の士気、活気があふれてきます。
自然とコミュケーションが取れるようになれ、休暇を言い出しづらい、という負の意識も弱まります。「お山の大将」という負の人材を生むこともなくなります。
流れをつくることが大事です。
「成長戦略」を作り、新たな流れを作りだましょう。