付加価値を作る

その他

スモールビジネスでは「いかに付加価値を出すか」ということが大事です。

大手にとっては「規模の価値」が出ない、うまみがない、ニッチな部分にちょうどよく「刺さる」価値を考えることがポイントです。

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「価値」を深堀しよう

とはいっても、「大げさ」に考える必要はありません。
まずは、シンプルに「価値」の深堀を考えることです。
深堀していくと、それは大手でもマネできないものになっていく可能性を秘めています。
では、どうやって「価値」を深堀するのか、というのが今回の話です。
よくあるのは「強み」を生かす、ということです。しかし、自分では何が「強み」なのかよくわからない、ということもあります。
SWOT分析したりとかあります。しかし、観点を変えて、「強み」を「作ってしまう」ということも一案ですよ、という話です。

例えば、スマホで出先などからアクセスする日報管理のシステムです。
私が知っている限りでも、20年ほど前の携帯電話が広がった時代からこのようなシステムが誕生し始めました。
今は、コロナ禍やリモートワークの広がりということもあり、必要度は増してるのではないでしょうか。
一例としてこの日報管理の価値を深堀してみます。
「付加価値」を作れるところです。
そもそも、「何のため」に日報が必要なのでしょうか。
いうまでもなく、「進捗管理」、「部下の状態管理」ですね。
しかし、私も身に覚えがありますが、「何となく」書いてしまうことが多いのではないでしょうか。
そして、受ける側、管理職も、「何となく」読んで終わらせてしまうことも多いのではないでしょうか。
「日報」はうまく使えば、「目標に未達」、「目標に到達」のみでなく、より「付加価値」を生むツールに変化します。
例えば、日報をチームで読み合わせる、という形式があったらどうでしょうか。
「会議のススメ」でも書きましたが、「進捗管理」というものは、メンバーが何に困っているか、うまくやっているか。他のメンバーがマネできる、定型化することで組織の効率をあげることができる、そういった情報を集約する場所です。
「強い組織」といわれる組織はこのような使い方をしています。

こういった「使い方の提案」、「導入教育」まで考えてパッケージ化すること、それが「強み」を「作る」ことであり、「付加価値」を高めることです。

「なぜ」で深堀する。
具体的に、どうやるか?

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図で考える

以下の図のように「なぜ?」の問いかけを反復することです。

「なぜ日報が必要か?」を問いかけ、「なぜ?」を繰り返すことで、ゴールとして「計画精度向上」、「方法共有」というゴールを導出しています。

「→」は「なぜ」です。最後の「→」だけは「ゴール」「解決策」です。

再発防止などに使う「なぜなぜ分析」手法を応用しています。

※なぜなぜ分析については別でまた話します。

失敗しなければ、「筋がよさげ」なラインがでてくるはずです。そのラインの最後にあるものが、「ゴール」となる策です。上の図でいえば「計画精度向上」と「方法共有」です。
この流れを実現するためには、「日報出して終わり、読んで終わり」ではなくなるはずです。
より「真面目に」「多角的に」日報に向き合うことになるはずです。

さらに、「日報の本質」をつきつめたことから、二つの派生する価値、「計画精度向上」「方法共有」に気付くことになります。
その二つを実現するためには、さらに新たな「仕掛け」が必要になりますし、他の既存ツールとの組み合わせ運用になるかもしれません。
この時点で単なる「ツール」提供ではなく、「ソリューション」へと価値の次元が変化してきます。

「より価値を高めることができるのではないか?」と考えること、その繰り返しがトレーニングとなり、組織の力を高めることにつながります。

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グループワーク

この試みは一人ではなく、数人で行うことを推奨します。
「このラインならいける」とか「この観点はどうだ」とああでもない、こうでもない、のグループワークがトレーニングとなります。
そもそも、このようなグループワークを円滑に進める組織能力も必要です。

活動を繰り返すことで「強み」は何だろう?と探す能力として、組織に「強み」が備わってきます。
そこまでいって初めて、「競合」「参入障壁をどう作る」「目指す市場シェア」を語れるようになります。

まずは、シンプルに「価値」を深堀する習慣をつくっていくことです。
強い組織では、おのずと「付加価値」が作れるようになってきます。