製造業の歩留まり改善は本当に必要?利益を上げるための経営判断

製造業コラム
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工場改善で本当に見るべきは「生産速度」です

歩留まりとはご存知の通り
投入数量に対して良品として出荷できた割合のことです。

製造業の現場では
改善活動というと「歩留まり」や「不良率」の改善がテーマになることが多いと思います。

もちろん改善は重要です。
しかし、一段階視座をあげると
歩留まりばかり改善していても、利益は大きく伸びないということがわかります。

むしろ改善の優先順位を間違えると

  • 現場の負担が増える
  • 改善活動が疲弊する
  • それでも利益は増えない

という状態になってしまいます。

製造業の改善で本当に大事なのは
**歩留まりより「生産速度」**です。


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歩留まり改善は十分な場合が多い

まず誤解してほしくないのは
歩留まり改善が意味ないわけではないということです。
例えば歩留まりが70%、80%といった状態なら、改善余地は大きくあります
この段階では90%以上までは上げる価値があります。
原価改善として大きな効果があるでしょう。

しかし問題はその先です。
歩留まりが99% → 100%
になるような改善になると効果は一気に小さくなります

それなのに現場では

  • 原因追及(なぜなぜ活動)
  • 再発防止
  • 改善会議

が延々と続きます。
携わったことがある方はわかるでしょうが
これはホントに現場にとっては「きつい」ものです。
現場は疲弊し、改善活動自体が嫌われるようになることもあります
乾いた雑巾を絞るような仕事になります。

往々にして
「数字を都合の良いように見せる」
「上司が納得するように因果関係を作り上げる」
ということが発生しがちです。


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利益を上げるなら見るべきは「生産速度」

ここで視点を変えてみましょう。
歩留まりには限界があります。
100%が上限ですよね。
一方で、「生産速度」には限界がありません
利益を伸ばすなら、本当に考えるべきは生産速度(リードタイム)です

そもそも「歩留まり」も「手戻り防止」という生産速度の面を持っているわけです。
ところが、いつの間にか「速度」よりも「品質」という側面にフォーカスしがちなのです。
とかく人間・組織は「深く掘り下げる」ことは得意ですが
「広く考える」「多角的に考える」ことが苦手です。

生産速度が上がると

  • 生産量が増える
  • 売上が増える
  • 在庫が減る

という好循環が生まれます。
特に大きいのがリードタイム短縮です。

受注から出荷までの時間が短くなれば

  • 作りすぎ在庫を持つ必要がない
  • 受注対応力が上がる
  • キャッシュフローが改善する

など、経営へのインパクトが大きくなります


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生産速度を上げるには設備投資が必要

生産速度を上げるためには設備投資が必要になることも多いです。
しかし現場では「まず改善活動でなんとかする」という判断がされがちです。

もちろん改善で解決できることもありますが、
実際には設備投資をしたほうが効果が大きいケースも少なくありません
ここが経営判断が必要となる領域ですね。

大きな投資はキャッシュフローに慎重になるべきですが

  • 省力化投資
  • 自動化投資

に対して補助金制度も増えています。

こうした制度を活用することで、
設備投資のハードルを下げることも可能です。


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速度を上げると「一時的」に品質は悪化する

ただし「設備投資したら解決」という甘いことはありません
生産速度を上げると、実際のところ品質は悪化しやすくなります
機械がすべてをやるわけではないため、これはほぼ避けられない現象です。

  • 不良率が上がる
  • バラつきが増える

といった問題が出てきます。
ここで重要なのがチェック工程・流出対策です。
具体的には以下を実施する必要があります。

  • 全数検査(抜き取り検査では追いつかない)
  • 不良品を自動で排除する仕組み

などです。
考え方を
不良を出さない → 不良を流出させない
という方向にシフトさせる必要がある局面
です。


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歩留まり改善は「ここ」でやるべき

生産速度を上げると歩留まりは一度悪化します。
良品率が95% → 70%のような状態になることもあります

しかし、ここで初めて歩留まり改善が大きな意味を持つようになります。
今までの改善ノウハウを活かすところです。

①生産速度を上げる

②歩留まりが悪化する

③歩留まり改善(70%→95%)
というサイクルです。

この順番で回すと

  • 売上が増える
  • 改善効果も大きい

という結果につなげることが可能です。


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工場改善は「見極め」が重要

ところが、実際の製造業の改善活動でよくあるのは
歩留まり改善

さらに歩留まり改善

また歩留まり改善
というループ
です。

しかし利益を出す工場は
生産速度向上

歩留まり改善

という順番で考えています。

「今いるのはどの局面か?」この視点を持つだけで
着手すべき仕事は大きく変わります。


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製造業の改善や設備投資の相談について

製造業の改善では

  • 改善活動で対応できるのか
  • 設備投資をすべきなのか
  • 補助金が使えるのか

の判断が非常に重要になります。

私はこれまで製造業の現場で30年以上働きながら、
多くの工場の改善事例を見てきました。

  • 工場改善の進め方に悩んでいる
  • 生産性向上の設備投資を検討している
  • 補助金の活用を考えている

そんな経営者様に政策の追い風が吹いている局面かもしれません。

まずは一緒に整理してみませんか?
セッション募集中です。
また
補助金や診断アプリについてはこちらです。

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