結論ないままシリーズ。
「システム」保障は誰がする?
モノづくりには「システム保障」という考えが出てきます。
「本体」に対して「オプション」でくっついていく「システム」のことです。
「家」という本体に対する「ユニットバス」とか、「車」に対する「タイヤ」とか。
サードパーティーだったり、協業が発生しやすい領域があります。
現場でおこる疑問が「トータルでちゃんと性能が出てるよね?」を「保障するのは誰?」。
「単体」はそれぞれが保証してるわけです。
ではトータルでは?
使う側からしたらどうでもよく、見えない世界の話だと思います。
作る側ではものすごく悩みます。
性能保証するのは、「オプション側」という考えもあれば、いやいや「本体側だろう」という。
力関係による
正直、力関係によりますね。
「本体」が強い立場であれば、「オプション」が合わせろ、ということになります。
「オプション」が割と強い位置、例えば、営業的に「オプション」とセット売りでこそうまみが出るような業態は「本体」側で色々動くことになります。
オプションが「純正」とか「非純正」とかはあまり関係なかったりします。
むしろ、「非純正」に対応することこそが販路拡大の道、という考えのほうが最近は強いですね。
世界にディーラーがあったりするとこの傾向です。
本体からしたら、「そんな付け方ある?」「正直知らんがな」みたいなことも数多く、なかなか理不尽な仕事も発生します。
正論では「オプション」が合わせろであっても、大口顧客相手では緊急事態として一番窓口から近いところ、「本体」に対応依頼がふってくることが多いですね。
営業と技術で仲たがい
こういう時、営業と技術での「仲たがい」をよく見ます。
営業サイドは「こうしないと売れない」という理論。技術サイドは「性能保証してないものを売るな」の理論。
鶴の一声で最後に泥をかぶり、「性能保証できないものを何とかする」のが技術サイドですね。
本来は上流側でIF仕様を固めて公開しておく、といったことが一番です。PCとかゲームの世界ですね。
ところが、そうなっていない業態も数多い。
日本は「独自路線」が多いですし、「そこまでオプション市場があることを考えてなかった」というところもある。
「責任区分」はあってないようなもの
結論ないですけど、まとめてみますね。
何が言いたいかというと、「責任部門はどこ?」みたいなところが、会社同士(本体/オプション)、内部(営業/技術)といったところで発生するのが「現場」ってものだな、と。
経験上、この会社同士に関しては、海外と日本であれば、圧倒的に日本側が泥をかぶります。交渉下手なのかもしれませんし、グレーゾーンを「宿命」として受け入れているんでしょうかね。
ただ、それ以上に「現場」が何とかしてしまう、というところがあるからかな、と思います。
「そこは俺の責任区分じゃないもの」を、最前線では「責任を持とう」に変えていく人材がそろっている。これが「現場」の強さじゃないかな、と思います。